2016.01.30
はじめに――鉄道と行商
第1章 大阪の「伊勢屋」
早朝の松阪駅/一番列車の一番組/近鉄の鮮魚列車/伊勢志摩魚行商組合連合会/「伊勢屋」ネットワーク
第2章 カンカン部隊の登場
アサリ漁の村/行先は十里四方/カゴからカンへ/足がかりは大和/露店からのスタート
第3章 魚アキンドの足跡
鳥取駅前マーケット/県境を越える道/列車内での卸売/因美線の行商人/「昭和会」と山陰線の通商自治組合/老漁師たち/泊のアキンド
第4章 アキンドに生きる―魚行商体験記
賃労働からアキンドへ/統制時代の物々交換/アキンドになる/得意先の開拓、競争/シイラの季節/さまざまな交流/稼ぎとやりがい
第5章 魚を食べる文化
古代にさかのぼる水産物の流通/運ばれたアイモノ/貴重だった魚/年取りの膳と魚/節日のまなぐい/祝い魚の移り変わり
第6章 魚を待つ人びと
「伊勢屋」の常連さん/産直の先駆け/小さな流通からみえるもの/「伊勢屋」五十五年の歴史
おわりに――消え行く行商列車
行商列車〈カンカン部隊〉を追いかけて
山本志乃著 創元社刊 定価1,800円+税