2017.09.03
「私を写真家にしてくれたのはヨーコだった」とアラーキー。1990年42歳で亡くなった荒木陽子は、写真家・荒木経惟の妻であると同時に、天才写真家の創作の源泉であり続けた。またエッセイストとして活躍、飾り気のない文体で日常生活や旅行記をつづりながら、人の心の機微をとらえ、夫への愛、人生の歓びをのびやかに表現した。 荒木陽子が発表したエッセイ、小説などすべての執筆作品を集め、この類いまれな女性の感性と思考をあまねく堪能する。
◎荒木陽子が発表したエッセイ、小説など全執筆作品(単行本未収録作品を含む)を収録した、初めての著作集(全1巻)。
◎荒木経惟による荒木陽子のポートレイト15点を収録。
◎荒木経惟のあとがきを収録。
◎堀江敏幸(作家・早稲田大学教授)の解説「ズブズブの現在を生きる 荒木陽子のために」を収録。
◎巻末に、年譜、解題、著作目録を収録。
荒木陽子 あらきようこ
1947年、東京生まれ。高校卒業後、電通に入社、同じ会社のカメラマン、荒木経惟と出会う。1971年結婚。新婚旅行で撮影した写真で『センチメンタルな旅』が自費出版される。1978年、出会いからの陽子のポートレイトを集めた『わが愛、陽子』に文章を執筆。文筆家としてのデビュー作となる。1982年、夫とのヨーロッパ旅行記『10年目のセンチメンタルな旅』が出版され、エッセイストとして雑誌等で活躍する。1990年、逝去。享年42。
荒木陽子全愛情集 荒木陽子著 港の人刊 定価5,000円+税