カレンダー原画展では切り口が鮮やかなトマトや、白くて硬い氷小豆のキャンデー、ソースの香りが匂い立つような焼き飯、よく脂ののったブリの切り身など、それぞれがその全身からおいしさのオーラを放っていたが、
「ふうけい」はクレパスで幾重にも塗られているにもかかわらず、昼下がりの静かな景色、光と影の世界にゆっくりと腰を下ろして周りを見回しているような感覚にさせられる。緑の山や、波打つ海が印象に残るからなんだろうか。
マメさんの今後がますます楽しみだ。
ふうけい マメイケダ著 いとへんプレス刊(限定300部) 定価1,000円+税