2015.05.24
中国残留孤児2世の成長と恋愛を通して、戦後の日中両国の間の物語を描く、講談社ノンフィクション賞受賞作『小蓮の恋人』。90年代の渋谷にたむろする少女の姿から、日本の性風俗史とバブル後の日本を描いた『十四歳』を含む第2集。
ノンフィクションとは、刻々、姿を変える現代に爪をたてる意欲と、その要件が時代を超えて持つ普遍性との交差地点に結像する文芸だ―――井田真木子
収録作品
・『小蓮の恋人』(92年文藝春秋)
・『十四歳 見失う親 消える子供たち』(98年講談社)
・『詩集 街』(77年無限)
・井田真木子インタビュー 「リトルモア」1999年7月号掲載「私は目」ほか。
・本にまつわるエッセイ
里山社刊 四六版 ビニールカバー装
592頁+別丁付録16頁
定価3,000円+税
井田真木子(いだ まきこ)
1956年7月19日神奈川県生れ。慶應義塾大学文学部哲学科卒。フリーライターを経て2冊目の著書となる『プロレス少女伝説』で91年大宅壮一ノンフィクション賞、92年『小蓮の恋人』で講談社ノンフィクション賞を受賞。その他『同性愛者たち』『十四歳』『かくしてバンドは鳴りやまず』など。2001年3月14日肺水腫により死去。享年44歳。